お知らせ

2016年8月20日 研究大会日本PTA全国研究大会

第64回日本PTA全国研究大会徳島大会分科会

徳島発!渦巻く力を これからの社会に巣立つ子どもたちのために

~まけまけいっぱいの愛を注ぎ込もう!~

◆第1分科会 【組織運営・広報活動】  (報告者:副会長 北山光善)

会  場   小松島市ミリカホール

研究課題   PTAの組織づくりと広報活動について語り合おう

基調講演   住友 紀人氏(作曲家・サックス奏者)

     「THE REASN 守るべきもの」

 コーディネーター   村上 一郎氏(前愛媛県PTA連合会 会長)

パネリスト  三谷  徹氏(徳島新聞社編成局整理部 部長)

       藤井伊佐子氏(鳴門教育大学大学院 教授)

       山﨑 和典氏(日本PTA全国協議会 元理事)

会場である小松島ミリカホールでは多くの笑顔で出迎えてくれました。第一分科会の研究課題は『PTAの組織づくりと広報活動について語り合おう』で、会員の意識、活動の参加率の低下など具体的課題も指摘されている今日、PTAの本来のるべき姿や組織運営、広報活動について協議しました。

アトラクションは天王社稚児三番叟による純真無垢な幼児の舞でした。徳島県の無形民俗文化財に指定され毎年10月の天王社の例祭に向けて8月末日頃より練習し、短い期間の子供たちの吸収力には毎年驚嘆するそうです。その1年生3人が一生懸命頑張っている子供達を見て心が温まりました。

基調講演は作曲家・サックス・EWI奏者の住友紀仁氏による『THE REASON 守るべきもの』というテーマで自分自身がこの世に生まれてきた理由を講演してくれました。親として大事なことは子供を後ろから見守ること、子供の目線から物事を考える。家庭で大事なことは良い学校、洋服、食事よりも『思い出』『話す』ことでした。わたし自身今一度見直そうと感じました。最後に住友氏と小松島市でご活躍されているバイオリニストとボーカリストの三人で素敵な演奏を披露してくれました。

基調講演の後の研究課題は『PTAの組織づくりと広報活動について話し合おう』でした。PTAは時間を取られる、大変そうなどのマイナスのイメージがありますが、それ以上に色々な経験、視野が広がる、人脈が広がる等のプラスの面もある。これらを広報に載せて会員にも知らせる今後の手段のひとつとして活用する。そのために広報を見やすく、分かりやすく効果的になるような作成を話し合いました。

◆第2分科会 【家庭教育・健康安全】(報告者:副会長 丸小美由紀)

会  場   あわぎんホール(大会議室)

研究課題   食育を通して健やかな子どもを育てるPTA活動のあり方

基調講演   浜内 千波氏(料理研究家)

     「子供たちにとっての食べることの大切さ」

 コーディネーター   小泉 雅彦氏(藍住町立藍住北小学校 教頭)

パネリスト  浜内 千波氏(料理研究家)

       武澤  豪氏(食育アドバイザー)

       亀田 佳子氏(徳島県立総合教育センター 指導主事(栄養教諭))

       久保恵美子氏(大塚製薬ニュートラシューティカルズ事業部 管理栄養士)

       川端 美樹氏(日本PTA全国協議会 前理事)

助言者    高橋  陵氏(文部科学省生涯学習政策局男女共同参画課 室長補佐)

石川県の参加者

第2分科会は家庭教育・健康安全をテーマに、料理研究家の池内千波先生の基調講演・パネリストによるディスカッションの内容でした。

池内先生の基調講演では、学校給食についてから始まりました。学校給食だけに頼らずに3食での1日トータルを考えて栄養を摂取すること、また栄養摂取という観点だけにとらわれず食事から生活リズムを整えることや、最近何かと話題になっている個食といったような生活全般を考えさせられる講演内容でした。

パネルディスカッションでは、地元徳島で食育活動に力を入れていらっしゃるパネリストの方のそれぞれの活動状況を知ることが出来ました。個人的には、実際に農業をしていらしてお子さんを育てている現役の保護者の方の話に一番感銘を受けました。

本や映像・資料等ではなく、実際にお聞きした話というのは心に残ります。母親として普段何気なく家族に食事を作っていますが、自分を振り返る良い機会になったと思います。

◆第5分科会 【環境教育・地域連携】(報告者:珠洲市理事 浦 達也)

会場     阿南市文化会館

研究課題   地域・自然と共存する学校・PTA

       ~自然豊かな環境での特色ある学校教育とPTA~

基調講演   横石 知二氏((株)いろどり 代表取締役)

     「一枚の葉っぱから生まれた幸せ」

     ~居場所と出番づくり~

コーディネータ  横石 知二氏

パネリスト  平井  滋氏(南つるぎ地域活性化協議会)

       広瀬 芳枝氏(NPO法人K-Friends会長理事)

       徳永 聖二氏(海部郡美波町観光協会)

       胡桃沢公司氏(日本PTA全国協議会 元理事)

助言者    渡辺 栄二氏(文部科学省生涯学習政策局社会教育課 室長)

会場風景
基調講演

第5分科会はLEDの町、阿南市文化会館で行われました。会場周辺へは約2時間前に着きましたが、スタッフの方は既に案内旗を片手に各場所にスタンバイされ、大会へ来られる方を笑顔で出迎えてくださいました。

オープニングでは、郷土芸能の「阿波人形浄瑠璃」が演じられました。青年団の方々が3人一組で人形を操ると、人形は命を吹き込まれ、生き生きと動き出します。その様子に会場は魅了されました。郷土の伝統芸能を後世に伝えようとする若者たちのエネルギーが感じられるアトラクションでした。

今回、第5分科会では実践発表はなく基調講演とパネルディスカッションでした。

基調講演は、横石知二氏による「一枚の葉っぱから生まれた幸せ」〜居場所と出番づくり〜と題したご講演でした。横石氏は和食を中心に料理を飾る“妻物(つまもの)”を主力商品とする会社・いろどりの代表取締役です。商品は、“ 彩 ”というブランド名で出荷され、全国各地の有名料亭の料理を彩っています。もともとこの地域に自生する葉っぱを売ることを思いついたのが、横石知二氏です。少子高齢化の進む町を発想の転換と粘りで取り組み、お年寄りが元気になり、自立して生活を送れるように生活基盤を築いた取り組みをお聞きしました。地域が活性化したことで、自分たちの町に誇りを持つ人が増え、若者が移住定住し、出生率も上がり地域活性に繋がった経緯をお話しされました。

パネルディスカッションでは、個性と元気溢れるパネラーの方々で地域の特色を生かした子ども達との関わりや活動をお聞きすることができました。大人自身が地域に誇りを持ち、「まけまけいっぱい」の愛情を注ぎ、地域で子どもを育むことの大切さをあらためて感じました。そのためには学校・PTA・地域がパートナーとして連携し、協働して子ども達を育む環境と活動がより一層必要だと。今回も子ども達のお陰で親として、地域人として学び多き全国大会でした。出会いと学びに感謝です。

◆特別第1分科会 【日本PTA全国協議会担当】(報告者:副会長 稲木 強)

会場     鳴門市文化会館

研究課題   子どもを取り巻く課題の解決に向けて

       ~人と人との結びつきとコミュニケーション力~

基調講演   水野 真紀氏(女優)

       「コミュニケーション再考」

       ~人生の折り返し地点より~

実践発表者  平松 芳建氏(鳴門市撫養小学校PTA会長)

lコーディネーター   阪根 健二氏(鳴門教育大学大学院 教授)

パネリスト  安田  修氏(鳴門市教育委員会 教育長)

       武澤  豪氏(食育アドバイザー)

       石田 淳一氏(独立行政法人情報処理推進機構)

       加藤 寿一氏(日本PTA全国協議会 前理事)

鳴門市にあるドイツ館。知られているようで、全国的な知名度は高くない。鳴門の歴史を語る上で、外すことができないドイツとの関係。第1次世界大戦時、鳴門市にあった坂東俘虜収容所で暮らす約1千人のドイツ人。彼らの音楽を通じた地道な努力が、収容所内でベートーヴェン交響曲第9番の演奏会を行うまでに至った。

音楽には、国境、民族など到底無関係で、戦争を乗り越えお互いの友愛を生んだ鳴門とドイツの感動の歴史的事実を地元の子どもからお年寄りまでが熱演してくれた。最後の第9大合唱は来場者の胸に大きく響いたことであろう。「バンドー少年物語」素晴らしい舞台に感動した。

女優という多忙な仕事をこなしながら、お母さんとしてもPTA活動に参加する水野氏。オンとオフの切り替えを常に意識している。仕事と家庭など。

自身の芸能活動における人との関わりの中から、コミュニケーション力がいかに大切かを人生の折り返し地点で改めて感じたとのこと。身近にいる人でメイクさん、スタイリストさん、聞く力が磨かれている。相手が何を求めているか察知する能力が高い。

子どもに対しては、「認めてあげる」「ほめてあげる」。ほんの些細なことで認められていると感じる。例えば、軽い言葉掛け、指で肩をつつくなど、ちょっとしたことで、他とは違うんだ、認められているんだと思う。

一生のうちで、子どもと関わる時間は実は少ない。PTA活動は何とかなる!ではなく、何とかする!の気持ちでやるべきでは。

 子どもの前で親が意識すべきこと。親は先生を尊敬すること。決して子どもの前では先生を非難することは言ってはいけない。その子どもは、大人になった時同じことを言う。

 子どもと接する自分自身を別の角度から見るように意識している。

鳴門市撫養小学校では、学年別の括りで部会を設け活動している。活動一つひとつは、特段目新しいことはなく、他の学校でも行われていることであったが、それらの活動を他校よりも数多く実践しており、保護者の学校活動への積極的関与、地域との深い連携が素晴らしいと感じた。

ネット、SNS…。使用禁止を呼び掛けても今の時代には合わない。使いながら危険性を教え込んでいくことが必要。日本PTAも方向転換した。保護者の責務として、責任を持つ。機械を把握する。セキュリティ情報を持ちフィルタリング。知識の共有。

子どもとのコミュニケーション。子どもがユーチューブを見ていたら、→勉強しなさい→会話終了。になる。ユーチューブ→何見ているの?→会話が続く!

現在のネット社会の中だからこそ、今こそ言葉の教育をきちんとやるべき。言葉の怖さ、言葉によって殺人事件が起きている世の中である。ネット使用の低年齢化はどんどん進んでいる。持たせる前に危険なこともあるよ。パスワードの使い回しは絶対しない。など必ず説明はすること。

「クルマに気を付けろ!」はどこの親も口にするが、「ネットへの書き込みには気を付けろ」は言わない。子どもを守るためには、しっかり教育する必要がある。

親も自身のアンテナを高くし、日々の生活を送ることが大切である。

◆特別第2分科会 【文部科学省協力】(報告者:事務局 竪畑 政行)

会場     あわぎんホール(ホール)

研究課題   地域防災を支えるひとづくり

       ~震災から学ぶ家庭・学校・地域のパートナーシップ~

基調講演   箱山 智美氏(岩手県山田町教育委員会 教育次長兼学校教育課長)

     「地域防災を支えるひとづくり」

~震災から学ぶ家庭・学校・地域のパートナーシップ~

コーディメーター   箱山 智美氏

        吉谷  正氏(文部科学省生涯学習政策局社会教育課 指導係長)

パネリスト  大木 聖子氏(慶應義塾大学環境情報学部 准教授)

       相川 康子氏(特定非営利活動法人NPO政策研究所 専務理事)

       亀田 佳子氏(徳島県立総合教育センター 指導主事(栄養教諭))

       川島  淳氏(災害復興支援ボランティアダッシュ隊 徳島代表)

       野々瀬由佳氏(徳島県防災人材育成センター 所長)

会場の様子
パネルディスカッション

◇東日本大震災の避難の教訓 ~なぜ避難の遅れが生じたか~

 ①「想定外」による逃げ遅れ

 ②「情報待ち」による逃げ遅れ

 ③家族の安否が気になり逃げ遅れ

 ④要支援者と支援者の逃げ遅れ

 ⑤過去の浸水範囲での様子見による逃げ遅れ

 ⑥道路渋滞による逃げ遅れ

 ⑦ものを取りに戻っての逃げ遅れ

 ◇どうしたら被害を減らすことができるか ~避難のこころえ~

  「津波てんでんこ」

  ①まず逃げる まっ先に逃げる しっかり逃げる

  ②自分の命は自分で守る

  ③自分がしっかり逃げることで、(自分以外にも)助かる命がある

      ↓

   主体的な判断と行動

 ◇地域づくりは人づくり

 ◇常々の備えと訓練が大切

 ◇人と人とのつながりが、最大の防災である

 地震や津波、あるいは風水害をなくすことはできません。しかし被害を最小限に食い止め、人命を守ることはできます。そのために必要なことは、「主体的で、適切な判断」「日頃の備えや訓練」「人と人とのつながり」などです。実際に東日本大震災の津波を体験した箱山氏の言葉にはとても重いものがあり、心に響きました。

パネリストの一人である慶応大学准教授の大木聖子氏のお話を興味深く聞きました。氏は新進気鋭の地震学者で、実際に教室で実践している方法を披露してくれました。4コマ漫画を示し、4コマ目のせりふを考えるというものでした。意図は「正解のない問題を考える」ということです。被災した状況をどうやって乗り越えていくかは、まさに「正解がない問題」です。その時、その場所での最適な方法を、みんなで知恵を出し合い、乗り越えていくしかありません。「マニュアルは大事だけれども、とらわれすぎてはいけない」という大木先生の言葉が心に残りました。